血液型と性格は関係ない:バーナム効果の真実とは?

雑学

血液型と性格の関係についての話です。血液型により、おおよその性格が決まっているような記載をよく見かけますが、全くの偽りな情報です。

血液型によって、性格が違うのか?

血液型から、性格を判断できない

血液型によって、ある程度の性格がわかってしまうという話を良く聞きます。

例えば、以下のような事があげられます。

  • A型:几帳面な性格
  • B型:マイペースな性格
  • O型:大雑把な性格
  • AB型:クールな性格

といったように、それぞれの血液型に特徴があります。几帳面な方がいれば「貴方はA型?」、マイペースな方がいれば「貴方はB型ね?」と予想することができたりします。

血液型と性格を結びつける根拠は無く、科学的にも無関係であると証明されています。しかし、言い方を変えると、血液型と性格の関連性を証明することができないようです。血液型に関係なく、どの型の人にも、几帳面な方もいれば、マイペースな人も大雑把な人もいるということです。

バーナム効果

生まれた月や血液型によって性格が決まるという主張は、科学的に裏付けられたものではありません。インターネット上では、特定の血液型の人々に特定の性格が関連付けられる情報が見受けられますが、これは完全な誤りです。

実際、このような一般的な性格の特徴を特定の生まれ月や血液型に関連づけることは、バーナム効果として知られる心理学の現象です。バーナム効果は、一般的な特性や言動を提示することで、人々がそれを自分に当てはめやすいと感じる傾向を指します。

言い換えると、これらの主張は一般的すぎて誰にでも当てはまるようなものであり、個々の人の独自の性格や特性を考慮していない場合があります。そのため、これらの主張には科学的な根拠がなく、個々の人の実際の性格や行動とは関連がない可能性が高いです。

血液型と性格は、無関係である

「血液型と性格」の無関連性をテーマにした研究結果

京都文教大学の縄田健悟さんの研究テーマ「血液型と性格の無関連性」の論文を見ると、血液型と性格の関連性を証明することができなかったと記載されています。

研究の内容は、無作為に抽出した1万人を対象に、設定したいくつかの質問に答えてもらい、その結果を血液型ごとにまとめたものです。

  • 「楽しみは後にとっておきたい」
  • 「ギャンブルはすべきではない」

など、様々な質問が設定されています。研究の結果によると、どの血液型でも、同じくらいの比率であり、血液型により偏ったデータを得られなかったようです。

上記の研究以外に、こういった血液型に関するテーマは、一部の大学では、今もなお研究が行われています。

そもそも血液型と性格を関連付けたのはいつ頃から?

血液型と性格が関連付けされたのは、だいぶ前のことです。1920年代から1930年代にかけて、血液型が個々の性格や行動に影響を与えるという事が日本で広まりました。現在の御茶ノ水大学の古川竹二教授が『血液型による気質の研究』を発表したのが始まりと言われています。

参考:血液型性格分類(wiki)

大日本帝国陸軍では、古川氏の影響を受け、軍医を中心に血液型の研究が行われたそうです。

ブラッドタイプ・ハラスメント

近年では、血液型によって「あんたはB型だからマイペースだね」「君はO型だから大雑把だね」と、相手を不快にさせてしまうような言動が見られることがあり、これらのことをブラッドタイプ・ハラスメントと言います。

血液型で、能力が異なるわけではないので、厚生労働省では、各企業に対し、採用面接などで血液型を尋ねないよう注意を促しています。

血液型によってかかりやすい病気がある?

血液型と性格の関連性は、現在のところ確証されていませんが、血液型と特定の疾患との間には一部の研究で関連が示唆されています。実際、血液型によって免疫力や疾患への感受性が異なるとされており、その影響が見られる場合があります。

医学的に確認されるなら、特定の血液型が特定の疾患にかかりやすいという統計的データがあれば、日常的な予防策を講じることで、寿命を延ばす可能性があります。例えば、A型の血液型の人が特定のがんにかかりやすいという統計的な傾向があれば、その人々は適切なスクリーニングや予防措置を積極的に行うことで、健康リスクを軽減できるかもしれません。

さいごに

現在の研究では、血液型による性格の関連性は証明できません。そもそも性格は、育ってきた環境、家族構成、個性、健康など様々な要因で、変わってきます。もちろん双子で同一の血液型であっても性格は全く異なる場合はあります。

血液型と性格の関連性は無いと知って、残念に思う方はいらっしゃるでしょう。しかし、血液型に纏わる情報は、やっぱり興味がわきますよね。血液型に関するネタがありましたら、また続編の記事を書きたいと思います。

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