日本酒やビールを飲んだときに、どれくらいでアルコールが抜けるのか?気になった方は多いと思います。飲酒運転にならないように、「これだけの時間を空ければ、運転して大丈夫だろう」と思っていても、実はアルコールが抜け切れていない場合もあるのです。
今回の記事では、摂取したアルコールが体内から抜けるまでの時間は、どれくらいなのか?計算方法も添えて、ご紹介していきたいと思います。
このページでアルコールの分解時間を計算できます。すぐに計算をしたい方は、記事の一番下までスクロールしてください。
アルコールの計算概要
計算式の概要
- アルコール飲料の純アルコールを計算
- 1時間あたりに分解される純アルコールを計算
- アルコールの分解時間を計算
(1)アルコール飲料に含まれる純アルコールを計算
まずは、摂取するアルコール飲料に含まれる”純アルコール(g)”の重さを計算してみます。
アルコール5%の缶ビール(350ml)に含まれる純アルコールは、下記の計算方法で算出できます。
[1] 純アルコール=350ml × 0.05(度数) × 0.8
アルコール5%の350mlのビールなので、350×0.05で計算すると、17.5mlのアルコールが含まれていることが計算できます。もっと詳しく分別すると、350mlのビールには、アルコール以外が332.5mlとアルコール17.5mlとなります。図で表すと以下のようになります。
アルコール1(ml)に含まれる純アルコール(g)は、0.8をかけると計算できますので、17.5mlに0.8をかけると、14gと計算できます。図で表すと以下のようになります。
350mlの缶ビールには、純アルコールが約14gも含まれてるのですね。ちなみに同様の計算で、500mlのビールには、純アルコールが20g含むことがわかります。
純アルコールが算出できたら、次にどれくらいの時間で体内からアルコールが抜けるか計算することができます。では次のステップへ進みます。
(2)アルコールが抜けるまでの時間
アルコールが抜けるまでの時間は、自分の体重(kg)から算出することができます。
[2] 1時間あたりに分解できる純アルコール(g/h) = 体重(kg) × 0.1
つまり、体重が、60kgの人は、1時間あたり6gの純アルコールを分解することが可能です。
少し分かりやすく記載すると
- 45kgの人は、1時間あたり4.5gの純アルコールを分解
- 50kgの人は、1時間あたり5.0gの純アルコールを分解
- 55kgの人は、1時間あたり5.5gの純アルコールを分解
- 70kgの人は、1時間あたり7.0gの純アルコールを分解
体重60kgの人が、1時間あたり6gの純アルコールを分解できることがわかりました。
20g(500mlの缶ビール)を分解するには、
[3] 分解時間=20g(500mlの缶ビール) / 6g(1時間あたりの分解できる純アルコール)
3.33となり、3時間20分くらいとなります。
まとめて計算する式
[1]から[3]までの式を、まとめて記載すると、
アルコール分解時間 = 容量(ml) * 度数 * 0.8 / 体重(kg) * 0.1
「こんな複雑な式を暗算するのは難しいよ」という方は、記事の下に自動計算できるウェブアプリがあるので、そちらで計算してみてください。
アルコール度数が、飲料によって異なるので、それぞれの飲料(ビール、ワイン、日本酒など)に含まれる純アルコールの量(g)を合算してから計算すると、わかりやすいかもしれません。
性別によってアルコールの分解時間が異なると言われています。上記の計算式は体重から、アルコールの分解時間を計算してるだけです。性別ごとのアルコール分解時間は、次の項目で解説しています。
わたくしの場合は、体重が55kgですが、1桁目を切り捨てて、50kgで計算するようにしています。理由は、アルコールが分解されるまでの時間は、おおよその目安なので、余裕を持って50kgで計算するようにしています。体重が軽い方が、アルコールの分解までの時間が長いですので。
アルコールの分解までの時間は、人により若干の違いがあり
アルコールを分解するまでの時間は、体重が大きく関係していると記載しました。しかし、人によっては、若干の誤差が生じます。
それは、
- 身体の状態
- 年齢
- アルコールを摂取したときの空腹状態
- 性別(※要注意)
などが関係してきます。
身体の状態が、悪いと分解までの時間が長くなるそうです。若い人と比較すると、年配者の方が分解までの時間が長い。空腹時にアルコールを摂取すると、分解までの時間が長くなってしまうそうです。
また男女間では、女性の方が男性に比べ1.5~2.0倍の分解時間がかかると言われています。実際に計算した時間を1.5~2倍にしたものが、女性のアルコール分解時間の目安となります。
アルコールの分解までの時間は、あくまでも目安であり、多少の個人差はあります。なので、アルコールを摂取した際には、分解までの時間を計算し、さらに余裕を持って行動してください。
体重別の早見表
ご自身の体重を元に、早見表を作成することをお勧めします。
40kg、50kg、60kg、70kg、80kgの人が、飲酒後に、アルコールが分解されるまでの時間を記載してみました。アルコール(g)は、お酒の量×度数×0.8で計算しています。
下の表では、40kgの人が缶ビール350mlを飲むと、3.5時間は、体内からアルコールが抜けませんという目安になります。
50kgの人が、カクテル350ml(2.8時間)と日本酒180ml(4.3時間)を飲んだら、合計で7.1時間(7時間と6分)は、体内からアルコールが抜けませんという目安になります。
※下記の表は、男性のアルコール分解時間の目安です。
AL(g) | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | |
缶ビール・カクテル類(5%)350ml | 14.0 | 3.5 | 2.8 | 2.3 | 2.0 | 1.8 |
缶ビール・カクテル類(5%)500ml | 20.0 | 5.0 | 4.0 | 3.3 | 2.9 | 2.5 |
日本酒・梅酒(15%)1合180ml | 21.6 | 5.4 | 4.3 | 3.6 | 3.1 | 2.7 |
焼酎(20%)1合180ml | 28.8 | 7.2 | 5.8 | 4.8 | 4.1 | 3.6 |
焼酎(25%)1合180ml | 36.0 | 9.0 | 7.2 | 6.0 | 5.1 | 4.5 |
焼酎(30%)1合180ml | 43.2 | 10.8 | 8.6 | 7.2 | 6.2 | 5.4 |
焼酎(40%)1合180ml | 57.6 | 14.4 | 11.5 | 9.6 | 8.2 | 7.2 |
酎ハイ(7%)180ml※コップ1杯 | 10.1 | 2.5 | 2.0 | 1.7 | 1.4 | 1.3 |
酎ハイ(7%)500ml | 28.0 | 7.0 | 5.6 | 4.7 | 4.0 | 3.5 |
ワイン(12%)120ml※ワイングラス | 11.5 | 2.9 | 2.3 | 1.9 | 1.6 | 1.4 |
ワイン(12%)375ml※ハーフボトル | 36.0 | 9.0 | 7.2 | 6.0 | 5.1 | 4.5 |
ワイン(12%)750ml※フルボトル | 72.0 | 18.0 | 14.4 | 12.0 | 10.3 | 9.0 |
ウィスキー・ウォッカなど(40%) シングル水割り(原液30ml) | 9.6 | 2.4 | 1.9 | 1.6 | 1.4 | 1.2 |
ウィスキー・ウォッカなど(40%) ダブル水割り(原液60ml) | 19.2 | 4.8 | 3.8 | 3.2 | 2.7 | 2.4 |
自分で計算が苦手な方は、上の表を参考にしてください。このページをブックマークしておき、必要な時に確認してください。
ノンアルコールは、運転しても良いのか?
日本の法律上は、含まれるアルコールが1%未満の場合、「ノンアルコール」と表記しても問題ありません。缶ビールや瓶ビールに表記されているアルコール度数をチェックしてください。
アサヒやキリンで、販売しているノンアルコールビールのラベルをチェックしてみると、0.00%と表記されています。この場合、飲酒しても運転することができます。
仮に、0.5%などの表記があるノンアルコール飲料を飲むと、飲酒運転となり罰則の対象になりかねません。飲む前に、飲料のラベルをチェックしてください。
その他アルコールをチェックする機械やアプリ
アルコールの分解時間をチェックし、あとどれくらいで運転できるのか?というのはあくまでも目安で考えてください。
アルコールチェッカー
体内のアルコールを自分で計算するのは、面倒だ!と言う方も多いかもしれません。そういう方のために、自身でアルコールチェックをできる”アルコールチェッカー”という便利なアイテムがあります。
おすすめのメーカーはタニタです。
アルコールチェッカーには、寿命があります。定期的に使用することで、性能が落ちますので、買い換える必要があります。メーカーによっては、本体を買い換えるのではなく、交換用センサーを買うだけで継続して使用できる物もあります。
アルコールチェッカーの価格は、まちまちです。1万円以下で品質の良いものを買うことができます。
通販で買うことが可能です。
ディスカウントショップで販売されていることが多いです。以前、ドンキホーテで購入したことがあります。電気屋やカーショップでは、取り扱っていない場合があるので、店員さんに聞いてみると良いかもしれません。
スマートフォンのアプリでアルコール計算
スマートフォンには、体内のアルコールを計算してくれるアプリがたくさんあります。アプリストアで「アルコールチェッカー」と検索すれば、アルコールが抜けるまでの時間を、アプリが計算してくれます。自分で、計算するのが面倒な方は、アプリを使ってみるのもよいかもしれません。
定期的に新しいアプリが出たり、無くなっていたりします。また、アプリごとに、仕様がことなりますので、ご自身で実際にダウンロードして、使ってみてください。
当ブログでは、アルコールの分解時間だけにアプリをインストールするのは推奨していません。
- アプリをインストールすることで、携帯電話の空き容量が減る。
- アプリをインストールしたり更新したりすると、通信料が発生する(定額ではない方)。
- アプリによっては広告がしつこい。
- アプリによっては使い勝手が良くない。
- アプリによってアルコール分解時間の計算が異なる。
アプリで、自分の体重と、何をどれくらい飲酒したのか設定し、時間を算出してみると、それぞれのアプリで異なった時間が表示されました。目安の時間なので、ご注意してください。
だいたいどのアプリも共通ですが、
- 自分の体重
- 飲んだお酒の種類と量
を入力するだけで、分解されるまでの時間を計算してくれます。
iPhoneを所有している方はAppStoreで、Androidを所有している方はグーグルストアで、”アルコールチェッカー”と検索してみてください。
WEB上でアルコール分解時間を計算(無料)
体重の入力と、性別の選択と、どのお酒を何本飲んだのか入力してください。良く利用される方の使用目的として「あと何時間で運転できるのか」が知りたくて使う人が多いです。
- 2024/8/30に修正しました。飲んだ数量をボタン入力を可能にしました。
(例)60Kgの人が、ビール350を1本、ビール500を1本飲む場合、「体重」に60、「ビール350」に1、「ビール500」に1をボタン入力します。また性別の選択もお願いします。女性の場合は、男性のアルコール分解時間に1.5をかけています。全ての入力が終わったら、計算ボタンを押します。
あくまでも目安です。ご注意ください。
自動計算が気に入ったら、ブックマークしておいてまた使いに来てください。当ブログでは使ってくれる方がいる間は無料で公開し続けたいと思います。何かご意見があればコメント欄で!
さいごに
自分自身の早見表を作っておくと便利です。350mlのビールを飲んだら○時間で、日本酒1杯で○時間といったように。
わたくしの場合は、350mlのビールしか飲まないので、3時間くらいは運転できないと頭に入れています。お昼に飲んだら夕方からなら運転できるといったように大雑把な目安を付けています。
コメント
以前、飲んだ数量をボタン入力できないか話した者です!早速反映してくれたのですね!ありがとうございます!
コメントありがとうざいます!貴重な利用者さんのご意見助かりました!早速ですが、飲んだ数量をボタン入力の機能を実装しました。PCとスマホからレイアウトの確認もできているので、動作は問題ないはずです。またご意見がありましたら、お気軽にお願いします。
体重のところが、入力する時にタップするのですが、拡大されて画面がワイドになります。
ご指摘ありがとうございます。さきほど対応いたしました。