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職場で、昇格・出世により性格や態度が豹変するような上司に誰もついてこない話

豹変する悪い上司 仕事ラボ
豹変する悪い上司

 出世して、性格や態度が、まるっきり別人になる人が、周りにいませんか?そんな人が組織にいると、機能しなくなります。今回の記事は、出世によって態度が変わってしまう上司というテーマで執筆しました。

出世前とのギャップ

 職場における出世は多くの人にとって望ましい目標ですが、それに伴う人格や態度の変化は、時として周囲に大きなギャップを感じさせます。特に、かつて下位の立場にあった人が上司になった場合、その変化は顕著です。

 出世前、彼らは同僚と共に管理層の決定や方針に不満を持ち、「これはできない」「これじゃ無理だ」と声を上げ、上司の方針を批判していました。彼らは部下の苦労を理解し、同情する立場にありました。

 しかし、自身が上の立場に立つと、状況は一変します。

 かつての自分と同じ立場にある部下に対して、出世前に自分が達成できなかった、または困難だと感じていたタスクを平気で要求し始めます。

  • 「なんでできないんだ?」
  • 「無理じゃないだろう?」

 という言葉が、かつての自分からは想像もできなかった厳しさで部下に向けられます。

 このギャップは、部下にとって混乱と不信感を生み出し、かつての同僚や下位にあった人たちとの関係に亀裂を入れます。

 この変化の背景には、管理職としての圧力や責任の重さ、組織の目標に対する責務など、多くの要因が考えられます。しかし、かつて自分が経験し、苦しんだ立場を忘れ、部下に過度な要求をすることは、リーダーとしての資質を疑われることにもつながります。

 真のリーダーシップとは、出世に伴う立場の変化を理解し、部下の能力と限界を見極め、共に成長していく姿勢に他なりません。出世前の経験を糧に、部下との信頼関係を築き上げることが、管理職としての成功への鍵です。

部下は全てを見ている

 上司の行動は、職場の文化と士気に直接的な影響を及ぼします。部下は、上司の公言と行動の一致性、対人関係での公平性、そして挑戦的な状況下での対応を密かに観察しています。

 出世によって態度が変わる上司に対し、部下は失望感を抱くだけでなく、その行動を自身の仕事へのアクションや職場の倫理観を形成する基準として捉えることがあります。

 出世前に部下や同僚として示していた共感や理解が、出世後に失われると、部下は上司との信頼関係を疑い始めます。特に、以前は困難だと共感していた課題を、理解もサポートもなく単に要求するだけの上司に対しては、不信感を持つようになります。

 このような状況は、職場内のコミュニケーションの障壁を生み出し、チームの一体感や生産性の低下を招きます。

 反対に、出世しても謙虚さを保ち、部下の意見を尊重し、彼らの成長と成功をサポートする姿勢を示す上司は、部下からの尊敬と忠誠心を獲得します。彼らは、上司の行動を模範として見て学び、そのようなポジティブな態度を自身の仕事に反映させようと努めます。

 このような上司の下では、部下は自らの能力を最大限に発揮しようとし、職場全体の士気が高まります。

 職場での成功は、単に業務の遂行能力だけではなく、人間関係の構築においても測られます。上司が示す態度は、職場の雰囲気を形成し、部下の働き方や職場における行動様式に大きな影響を与えるのです。

 したがって、上司は常に自身の行動が部下に与える影響を意識し、ポジティブな職場環境の構築に努めるべきです。

 部下は上司の行動から多くを学び、それらを今後のビジネスに生かそうとします。このため、上司としての言動は、常に模範であるべきなのです。

豹変上司の負の影響

 上司が出世を機に性格や態度を大きく変えることは、職場における人間関係だけでなく、組織全体のパフォーマンスにも深刻な影響を与えます。特に、信頼と尊敬に基づく関係性が重視される日本の職場文化において、豹変上司の存在は大きな問題となり得ます。

 出世後に人が変わったように、部下に暴言を吐いたり、馬鹿にしたような表情をしたり、見下すようなため息を吐くような人もいます。ひどいケースになるとパワハラになってしまいます。

信頼の喪失

 豹変上司はまず、部下からの信頼を失います。信頼は職場での円滑なコミュニケーションと協力の基盤です。この信頼が損なわれると、部下は上司の指示や方針に疑問を持ち始め、それに従う意欲を失います。

 これにより、チームとしての一体感が損なわれ、仕事の効率が低下します。

モチベーションの低下

 上司の豹変は、部下のモチベーションを大きく下げる要因となります。部下が自分の努力が認められず、不公平な扱いを受けていると感じると、仕事への情熱や責任感を失いかねません。

 結果として、優秀な人材が職場を去ることに繋がり、組織全体の生産性の低下を招きます。

人材流出の加速

 豹変上司のもとで働くことのストレスは、従業員が転職を考える大きな理由の一つです。特に能力が高い従業員ほど、他の選択肢を探しやすいため、不満が高まると早期に職場を去ります。

 人材の流出は、組織にとって重要なノウハウの損失を意味し、新たな人材の育成には時間とコストがかかるため、企業にとって大きな損失となります。

組織文化の悪化

 長期にわたり豹変上司がその地位を保持し続けることは、職場の文化自体を負の方向に変えてしまう恐れがあります。

 部下は上司の行動を模倣し、新たなリーダーも同じような態度を取るようになる可能性があります。このような負の循環は、組織全体の倫理観とパフォーマンスを低下させ、企業のブランドイメージにも悪影響を及ぼします。

 豹変上司によるこれらの負の影響は、個々の部下のキャリアだけでなく、組織全体の将来にとっても重大な問題です。上司としての振る舞いは、常に部下や組織への影響を考慮し、正の方向へと導く責任があるのです。

豹変上司(反面教師)から学ぶリーダーシップ

 職場で上司の豹変を目の当たりにすると、失望や不信感を抱くことは自然な反応です。しかし、このような経験は、自己成長と真のリーダーシップを育む貴重な機会にもなり得ます。

 豹変する上司を反面教師として、自分が上の立場に立った際に犯してはならない過ちを明確にすることが重要です。

部下を尊重することの重要性

 優れたリーダーは、部下を単なる「指示を受ける存在」ではなく、一人ひとりの意見や価値観を尊重することが重要です。部下の考えに耳を傾け、適切にフィードバックをすることで、彼らの成長を促し、チーム全体の士気を高めることができる。

 部下を尊重することで、心理的効果もあり、意見を自由に出し合える環境が整います。これにより、新しいアイデアや改善策が生まれやすくなり、チームとしての生産性が向上します。上司の姿勢次第で、職場の雰囲気は大きく変わります。

 部下を尊重すれば、自然と部下からも尊敬される上司になれるはずです。

コミュニケーションの力

 上司が日常的に部下とコミュニケーションを取ることで、チーム全体の結束力が高まります。業務の指示だけでなく、進捗や課題についてこまめに会話をすることで、誤解や認識のズレを防ぐことができます。

 部下が意見を言いやすい環境を作ることで、仕事への主体性が生まれ、チームとしての生産性も向上します。上司が積極的に耳を傾ける姿勢を見せることで、信頼関係が強まり、部下のモチベーションも上がります。

 社内での円滑なコミュニケーションは、業務の効率化だけでなく、チームの一体感を高める大きな要素となります。上司がオープンな対話を心がけることで、組織全体の成長につながります。

 昇格したら今まで以上に、部下とのコミュニケーションは大事にしたほうが良いです。

社外での活動で関係構築

 職場を離れた場(飲み会など)でも、上司が部下と上手くコミュニケーションを取れれば、オフィスでは話しにくい悩みやアイデアも、リラックスした環境なら自然と共有しやすくなります

 社外での会話を通じて、部下の価値観や考え方を深く理解できるようになれば、日々の業務での指示やサポートの質も向上します。信頼関係が築かれることで、部下は自発的に行動し、仕事へのモチベーションもアップします。

 上司が仕事以外の場でもオープンな姿勢を示せば、チームの一体感が増し、職場での意思疎通もスムーズになります。結果として、より効果的なチーム運営につながります。

継続的な自己反省

 優れた上司は、部下を指導するだけでなく、自分自身の行動や言動を振り返る習慣を持っています。日々のコミュニケーションや指示の仕方を見直し、部下の反応を観察することで、より良いリーダーシップを築くことができます。

 部下からのフィードバックを積極的に受け入れることも重要です。上司自身が成長し続ける姿勢を見せることで、部下も安心して意見を述べるようになり、チームの信頼関係が深まります。改善点を認識し、柔軟に対応できるリーダーこそ、尊敬される存在となります。

 リーダーシップは一度確立すれば終わりではなく、継続的に自己反省を行い、日々の行動を改善し続けることが、強いチームを作る鍵となります。

さいごに

 著者の体験談ですが、先輩に対して「さん」付けで読んでいたが、出世後は呼び捨てで、命令口調に変わってしまったり、自分ができなかったことを、出世後には、平気で要求したりと、変わってしまう方がいました。もちろん部下は、ついてこないので、組織として機能していませんでした。

 映画で例を1つピックアップしてみます。映画「硫黄島からの手紙」で、

 「良い上官はムチだけではなく、頭もつかわんとな」

 という栗林忠道中将の台詞がありました。

 厳しくすることだけが、立派な軍人さんでは、無いのですね。リーダーには厳しさだけではなく、温かさと理解も必要です。出世しても人間性を失わず、常に成長し続けることが、真のリーダーに求められる資質です。

著者より

記事に関するご意見や質問がありましたら、コメント欄や問い合わせフォームより、お気軽にお寄せください。いつも暖かいメッセージをいただき、心より感謝しています。

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