本記事では、貯金ゼロだった筆者が、収支を見直し、思考と行動を変えることでお金を貯められるようになった実体験を紹介します。大学卒業後にIT企業へ就職したものの、ブラック企業での勤務により生活は苦しく、貯金もゼロ。そこからの再出発の記録です。
第1章:3年間で貯金ゼロ。私が陥っていた生活と失敗の数々
大学卒業後、私は都内のIT企業に正社員として就職しました。ところが、その会社はいわゆる「ブラック企業」。残業代は支払われず、毎月100時間近い残業をしても、手取りはわずか。実質時給は500円程度でした。
都内での一人暮らしは家賃をはじめ、生活費がかさみ、3年間の勤務で貯金はゼロ。部屋には最低限の家具しかなく、精神的にも物質的にも余裕のない生活を送っていました。
なぜ貯金ができなかったのか?当時の生活を振り返ると、いくつもの原因が浮かび上がります。
- 逆算思考:給料日までに使える金額を逆算して、余ったお金を無意識に浪費
- 未払い残業代:毎月10万円近い残業代が支払われず、収入が著しく低かった
- 生活コストの高さ:都内の家賃、外食、買い物など支出が多かった
- 家計管理ができていない:家計簿をつけず、何にどれだけ使っているか把握していなかった
- 知識不足:貯金や資産形成について学んでおらず、意識が低かった
- 浪費癖・おごり癖:コンビニでの高額弁当や無計画な買い物、同僚へのおごり
さらに、自分が使っていないゲーム機を購入したり、冬の電気カーペットを一晩中つけっぱなしにしたり、「気づかないムダ遣い」が積み重なっていたのです。
こうした生活を3年続けた結果、「このままでは一生お金が貯まらない」と本気で危機感を持つようになりました。
第2章:思考と行動を変えたら、生活もお金も変わり始めた
「なぜ貯金ができないのか?」を本気で見つめ直した私は、ただ節約するのではなく、考え方と生活習慣の両方を変える決断をしました。
「あといくら使えるか?」の思考を捨てる
それまでの私は、「あといくら使えるか?」を軸に生活していました。けれど、それではお金はいつまで経っても残らない。
そこで、「先に貯金額を決めて、残りで暮らす」という逆転の発想に切り替えました。すると、毎月少しずつですが、確実にお金が残るようになったのです。
時間給500円のサービス残業の会社を辞める
当時の働き方にも限界を感じていました。3年働いたブラック企業を辞め、地元に戻ってアルバイトから再スタート。結果的に年収は2倍近くに増え、家賃などの固定費も半分以下に。
「生活環境を変えることの大きさ」を実感しました。
支出の“見える化”と行動の見直し
それまで避けていた家計簿も、本格的に取り入れました。スマホアプリとエクセルを併用して、収支を細かく記録。数字で見ることで、コンビニ弁当や無駄な買い物など、無意識の浪費に気づけるように。
「買う前に一度考える」「おごり癖を抑える」といった小さな意識改革も、支出の減少につながっていきました。
少額でも投資を始めて視野が広がった
「貯金だけでは増えない」と気づいた私は、勉強しながら少しずつ資産運用にも挑戦。月数千円の積み立てでも、「お金に働いてもらう」感覚が身につき、将来に対する見方が前向きに変化しました。
2006年から株式投資を初めて、少しでも多く投資に回せるようにし、貯金を増やしていきました。
第3章:これから貯金したい人へ。始め方のステップ4
「貯金を始めたいけど、何から手をつければいいのかわからない」そんな方に向けて、私自身の体験をもとに貯金のための4ステップをまとめました。
どれも、今日から始められることばかりです。
Step1:現状の収支を「見える化」する
まずは、自分の収入と支出をしっかり把握しましょう。家賃や通信費などの固定費、食費や交際費などの変動費をリストアップするだけでもOKです。
支出が目に見えるようになると、「こんなに使ってたのか」と気づくことが多く、節約のきっかけになります。
Step2:なぜ貯金できないのか?原因を分析する
「お金が貯まらない理由」を自分なりに洗い出すことが大切です。
例えば…
- 給料日前に使い切ってしまう習慣
- 家計簿をつけていない
- ついコンビニやネットショッピングで無駄遣いしてしまう
こうした日常の行動パターンを見直すだけで、貯金がしやすい環境に変わっていきます。
Step3:お金に関する知識を学ぶ
お金は、ただ貯めるだけでなく「使い方」や「増やし方」も大切です。
書籍やブログ、YouTubeなどで情報を得て、「貯める→増やす」思考を身につけましょう。学んだ知識を日々の生活に少しずつ取り入れることで、お金の使い方が大きく変わります。
Step4:自分に合った方法で、無理なく行動する
貯金は、頑張りすぎると続きません。まずはできる範囲から、小さく始めましょう。
たとえば…
- 家計簿アプリを1週間だけ試す
- コンビニに立ち寄る回数を週3回→週1回に減らす
- 月に5,000円だけでも先取り貯金してみる
無理のないルールを自分で作り、それを習慣にしていくことが成功の鍵です。
このステップを踏めば、今まで貯金が苦手だった人でも、無理なく貯められるようになります。次章では、「貯金ができる人」と「できない人」の違いについて掘り下げていきます。
第4章:貯金できる人に共通する考え方と習慣
「貯金ができる人」と「なかなかお金が貯まらない人」。その差は、収入の多さや職業の違いではありません。
日々のちょっとした意識と習慣の積み重ねが、数年後に大きな差となって表れます。
ここでは、私自身の経験と周囲の貯金上手な人たちを通して感じた、貯金できる人の共通点を紹介します。
小さな出費を見逃さない
コンビニでの買い物、なんとなくのサブスク、自販機のジュース。「たった数百円」の積み重ねが、気づかぬうちに月数万円に広がっていくのが怖いところです。
貯金できる人はこうした“無意識の支出”をしっかり意識化していて、「買う前に一度立ち止まる」クセが身についています。結果として、不要な出費をしなくなり、後悔も減ります。
お金の流れを“見える化”している
どこにお金が消えているのか?それが分かるだけで、行動はガラッと変わります。
スマホの家計簿アプリやエクセルを活用して、毎月の支出を記録することで、「節約すべきポイント」や「意外と使いすぎている項目」が見えるようになります。
「貯める」→「増やす」へシフトしている
貯金だけでは不安定だと感じた私は、少額からの投資をスタートしました。これは貯金だけでは得られなかった「将来への希望」につながった感覚があります。
貯金できる人は、資産運用や副業などで「お金を働かせる」意識を持っています。株や投資信託、新NISAなどを活用し、時間を味方にした長期的な視野で行動している人も多いです。
収入を増やす工夫をしている
節約には限界がありますが、収入アップには上限がありません。
貯金ができる人は、収入を増やすために動いています。副業、転職、不用品販売、スキルアップなど、手の届く範囲から「稼ぐ力」を高めています。
- 外部リンク:宅配買取業者の「買取バリュー」で、不用品の売って、キャッシュを増やしてみましょう。
メリハリあるお金の使い方をしている
必要なところにはしっかりお金をかけ、無駄には使わない。それが貯金できる人の大きな特徴です。
たとえば、健康・教育・体験などに対しては惜しまない一方で、コンビニ・外食・なんとなくの買い物には厳しく、自分なりの基準を持っています。
このように、特別なことをしているわけではありません。日々の意識と選択が、貯金のしやすい体質をつくっているのです。
第5章:今日の習慣が、未来の安心をつくる
お金を貯めるというのは、単に数字を増やすだけではありません。それは、心の余裕をつくり、将来への不安を減らす「人生の土台」を築くことです。
大切なのは「続けること」
貯金も節約も資産運用も、一時的なブームではなく、コツコツと継続することが最も大きな力になります。たとえ月5,000円でも、毎月積み重ねていけば、それは確かな成果として将来に返ってきます。
完璧じゃなくていい。できるところから始めよう
この記事で紹介した方法すべてを一度にやる必要はありません。
- まずは1つ支出を見直す
- 家計簿を1週間だけつけてみる
- 家にある不用品を売ってみる
そんな「できることから1つずつ」が、やがて大きな変化につながります。
今日始めた一歩が、未来をつくる
「そのうちやろう」と思っていたことを、「今日から少しだけやってみよう」に変えるだけで、人生の流れは変わります。未来の自分のために、今日できる最小のアクションをぜひ始めてみてください。
最後に
この体験記が、かつての私のように「貯金ができない」と悩んでいる方の一歩を後押しできたなら幸いです。
お金に関する習慣は、誰でも変えられます。大切なのは、「気づいた今」から行動を始めることです。
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