世の中には、ものすごい桁数の掛け算を、暗算で解いてしまうすごい人がいます。普通の方なら、1桁同士の掛け算なら、暗記しているから、すぐに解けますが、2桁になると一気に難しくなってしまいます。
そんな2桁の掛け算を、短時間で計算できてしまえば、「おっ!こいつできるな!!」と、周囲からの評価は、グーンとUPに間違いない!
掛け算には、ある規則性があり、計算しやすいパターンがいくつかありますので、一部ですが、紹介します。
そもそもなぜ学校で教えない?
2桁の掛け算は、小学校低学年で習います。ひっさんのやり方を教わりますが、非常に面倒です。ひっさんで掛け算ができれば、応用が利くということと、基礎ができていない小学生に、裏技的な方法を教えてしまうと、ややこしいことになってしまうためです。
暗算でできる掛け算
方法1:2乗の計算は、おみやげ暗算法で簡単に暗算できる
2乗の計算は、暗算の中でも非常に計算しやすいと有名です。その1つとして、おみやげ暗算法をご紹介します。
15×15の計算を例に説明します。1桁目の5を移動して計算することができます。どういうことかと言いますと、15×15を10×20に変換して計算します。10×20=200です。計算しやすいですよね?これに、さきほど移動した5の2乗を足すだけで、なんと答えが出てくるのです。
15×15=10×20+5×5=225 という表記になります。他にも例をあげてみます。
- 45×45=50×40+5×5=2025
- 22×22=24×20+2×2=484
- 32×32=34×30+2×2=1024
計算の中で0が増えるだけで、一気に計算しやすくなります。
方法2:因数分解でラクラク暗算
掛け算の暗算をするときに、0が増えるだけで、計算しやすくなると書きました。たとえば20×20は?と聞かれたら、ほとんどの方が、400とすぐに答えられるでしょう。では1つ数字をずらしてみるといかがでしょうか?、19×21は?
実は、19×21とは、非常に計算しやすい数字なのです。高校の数学を学んだことがある方は、因数分解を習ったことがあると思います。
公式:(x+1)×(x-1)=x(2乗)-1
さきほどの19×21を、形を変えてみます。そうすると、
(20+1)(20-1)となり、20×20-1で計算できることになります。となれば、答えは簡単ですね。399です。
他の例として、
- 38×42=(40-2)(40+2)=1600-4=1596
- 27×33=(30-3)(30+3)=900-9=891
と、計算しやすくなります。
おみやげ暗算法で紹介したやり方を併用すると、ちょっと難しい計算も、あっという間に暗算ができてしまう形もあります。たとえば、44×46です。
(45-1)(45+1)に置き換えてみます。45×45-1となり、”45×45”の部分は、おみやげ暗算法を使って2025と解けますので、あとは-1をして2024という答えが出てきます。
方法3:あとで倍するだけの暗算
2桁同士の暗算が、難しいなら、分解して1桁にできるなら1桁に直して計算してしまえば良いという方法もあります。
16×14という比較的小さな数字の計算ならば、分解して計算したほうが暗算しやすい場合があります。
16×14=(8×2)×(7×2)=8×7×2×2に並び替えます。
8×7は、56と瞬時に出てきます。あとはこの56という数字に、×2を2回するだけで解けちゃいます。掛け算が苦手な人でも、頭の中で、用意された数字を倍にするだけというのは、比較的簡単なことです。
56⇒112⇒224とあっというまに、答えが出てきました!
18×22なら、9×2×11×2に分解し、9×11×2×2と並べ替えます。
99⇒198⇒396と、なんとか答えが出てきました。
「1日は、何分あるのだ?」聞かれれば、60分×24時間(6×2×2)と置き換えて、
360⇒720⇒1440と、「1440分です!」と即答できれば、かっこいいですよね。
さいごに
他にもインド式の暗算とか、やり方はいろいろあります。今回の記事では1部だけの紹介でしたが、また続編を書きたいと思います。
(追記)続編書きました!
普通の人ができないような計算をパパッっと暗算で答えを出してしまうと、「賢いな!」「できるな!」と印象が良いようです。今回紹介した暗算は、覚えるより慣れろなので、時間があれば、自分で問題を作って練習してみてください。一度覚えれば、一生使えます。
小学校の頃から、ひっさんだけではなく、いろんな計算方法を知っていたら、算数がもっと好きになる子も多いかもしれません。暗算に興味を持つ子もいるかもしれません。小さいお子さんがいる方は、是非こんなやり方もあるんだよ!とご家庭で教えてあげてみてくださいね。
暗算(Mental arithmetic)